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Home Linux Jp チュートリアル 低電力、x86互換のMini-PC、Intel NUCにFedoraをインストールする

低電力、x86互換のMini-PC、Intel NUCにFedoraをインストールする

原文へのリンクは、こちらです。

Intel の Next Unit of Computing (NUC) は、Intel の CPU を搭載した非常にコンパクトなコンピューターです。本文でレビューする NUC は、ミニ DisplayPort、ミニ HDMI を 2 ポート、2 つのメモリ スロット、mSATA、USB 3.0、ミニ PCI Express、IR レシーバー、そして、内部 SATA コネクターを搭載しています。

Fedora 20 がこのマシンできちんと動くかどうか確かめたいと思います。例えば、ミニ HDMI を通したオーディオ出力は動作するか。RAM を使ったサスペンドが再開しないことはあるか。そしてもちろん、消費電力の従来型デスクトップや、ODroid XU などのハイエンド ARM マシンと性能や消費電力を比較します。

NUC は最初のモデルから時間が経過しているので、新旧 Celeron モデルがあります。両モデルは、Ivy Bridge Core i3 と i5 を備えています。最新モデルは、Haswell Core i3 と i5 を備えています。本文では、Intel NUC モデル D34010WYK を見ていきます。このモデルは、Core i3-4010U Haswell CPU と、最大 16G RAM を装着可能な DDR3 SODIMM スロット 2つ備え、$300前後で購入できます。75 ドルから 100 ドル追加すると、Intel Turbo Boost Technology 2.0 機能を有する Core i5-4250U Haswell CPU に変更でき、さらに、より強力な Intel グラフィック チップを付けることができます。Turbo Boost 機能による CPU 性能向上が必要かどうかにより、i3 か i5 に決めてください。

 最新リリースの NUC は、約 150 ドルの Celeronモデルです。2.5 インチドライブを内蔵可能な大き目のケースに入った Haswell NUC バージョンもあります。最新の Haswell CPU は、Ivy Bridge CPU よりも効率が良くなっています。ですから、どの CPU を搭載した NUC なのかを正しく理解しておく必要があります。

内部 mSATA ベイ、内部 SATA ポート、USB 3.0 ポートを使ってストレージを追加できます。D34010WYK は、Haswell 世代の CPU、低消費電力のラップトップ用メモリを搭載しているので、アイドル時は非常に低消費電力です。低消費電力、小スペースのフォーム ファクターを持つ NUC は、50~100Wの従来型のデスクトップ マシンより 2~3W の ARM マシンに近いものがあります。

他の小スペース フォーム ファクターのマシンと比較して、NUC はプロセッサ スピード、最大 16G メモリ搭載可能、4 つの USB 3.0 ポート、ミニ HDMI とミニ  DisplayPort 両方を有する点で優位にあります。Core i3 CPU を搭載しているので、既存の x86 デスクトップ マシン用コードのポーティングや再コンパイルは不要です。ARM では使えない Adobe Flash プラグインなども問題ありません。そのようなコードを実際に動かすかどうかは別にして、NUC では可能なのです。

セットアップ
D34010WYK NUC 本体以外に、別途 RAM とストレージを追加する必要があります。また、電源は付属していますが、C5 電源ケーブル (訳注: 3 ピンタイプの通称ミッキー型電源ケーブル) が必要です。

Intel NUC

 まず、ベースプレートを開けたのが、上の写真です。写真の NUC は、ベースプレートを取り除いた状態で上下が逆になっています。写真の右側に SODIMM RAM スロットが見えます。WiFi と mSATA カードを左側スロットに挿入します。CPU 自体はボードの反対側にあるため、ここでは見えません。

写真の上部中央の SATA コネクターを簡単に使えるようにしたい場合は、大きめの D34010WYKH モデルを選べばケース内部に余裕ができます。ケースが小さい場合は、SATA ケーブルを NUC ケースから引き出すために、ベースプレートに多少手を加える必要があります。

ここで使った NUC D34010WYK には、Kingston の KVR16LS11/8 8G DDR3 1600 1.35V SODIMMを 1 つ追加しました。RAM を 1 つだけ使ったので、メモリ・スループットは制限されていますが、スロットは余っています。ストレージには USB 3.0 ペンドライブを使いました。合計 400  ドルです。

FEDORAのインストール
最初に、USB DVD ドライブを使ってインストールをしました。しかし NUCは POST まで行かず、Splash スクリーンのまま止まってしまいました。DVD を外すと NUCはネットワークカードからブートしようとするため、ハードウェアには問題ないようです。

Liveusb-Creator プログラムを使って、Fedora 20 のブータブル ISO イメージをブータブル USB メモリに変換しました。liveusb-creator をインストールし、ISO ファイルと USB ドライブを Drop Down メニューで指定します。USB ドライブへの書き込みに少し時間がかかります。liveusb-creator を使うと、イメージを異なるドライブに書き込む間違いを減らせます。liveusb-creator を使って、Fedora  20 インストール用の 4GB USB メモリを作りました。

Fedora 20 を 32GB USB 3.0 ペン ドライブにインストールします。4GB USB メモリを前面の USB ポートに挿入し、32GB USB ペン ドライブを後面の USB ポートに挿入します。これで、32GB メモリに、Fedora 20 をインストールできます。

最初のインストールは、ファイルシステムの設定で失敗しました。これは USB スティックに既存のパーティションがあったためと思いますが、確信はありません。結局、LVM 抜きでインストールしました。インストール後、インストールに使用した 4GB ドライブを抜き取り、ブートしました。Fedora 20 は、「sdb」を必要としました。「sdb」は、インストール中に 32GB ディスクが、マウントされていたデバイスです。4G USB スティックを外したので、32G USB ドライブが「sda」になっていたのです。

mSATA ドライブにインストールすれば、デバイス名に変更はないので、問題はないと思います。4GB スティックを再び USB ポートに挿入し、ブート メニューから 32G ディスクをブートしました。これを数回繰り返し、4G ドライブを抜くと、問題なくブートするようになりました。

サウンドと IR の設定
ギガビット ネットワークは動作しましたが、サウンドは、最初動作しませんでした。pavucontrol をインストールして起動し、[Configuration] タブを選択して、下側に表示されている [Built-in Audio] を無効にしました。これは、NUCの前面のヘッドフォンです。これで、HDMI 経由でサウンド出力が得られました。

pulseaudio-hdmi

pulseaudio-internal-2

USB、ネットワーク、1080 のミニ HDMI とサウンドは、問題なく動作し、次は RAM へのサスペンドと再開です。何回も実験しましたが、問題ありません。「ssh」を通して「pm-suspend」コマンドを入力し、NUC をスリープさせます。次のコマンドを別マシンで入力し、NUC を再開させます。

# ether-wake -i eth0 ma:ca:dd:re:ss:0

 Haswell NUC は、前面に赤外線受光器 (IR) を備えています。lircd を起動すればデバイスを認識してくれると考えていましたが、/dev/lirc0 デバイスは、ありません。動作している IR デバイスと入れ替えてみましたが、うまく行きません。Intel Community Forum に、参考になる記事がありました。リンクが消えてしまった場合のために、以下にコマンドを引用しました。最初のコマンドは、IR ドライバが正しくロードされているかをチェックします。2 番目のコマンドは、nuvoton-cir モジュールを正しくロードするためのものです。これで、赤外線リモコンから正しく NUC を制御できるようになります。

# dmesg | grep nuvoton-cir
[2.497482] nuvoton-cir 00:08: IR PNP Port not valid!


# modprobe -r nuvoton-cir 
# echo "auto" > /sys/bus/acpi/devices/NTN0530\:00/physical_node/resources 
# modprobe nuvoton-cir

消費電力の測定

電源プラグを入れて、電源を切った状態では、1.2W です。KDE 4  デスクトップまでブートした状態では、6.6W (2 つの USB スティック、USB キーボード、USB マウス) です。alt+shift+F12 キーを使って、composition を on-off しても、消費電力に変化はありません。「pm-suspend」で、スリープ状態にすると、ほぼ 1W に落ちます。openssl を 「make -j 4」(4 つのジョブを一度に実行) でビルドすると、16W までいきます。Javascript で書かれたベンチマークOctane の実行中は、最大 15W で、平均 12W です。「openssl speed」 を実行すると 11~12W です。「openssl speed」を 3 つ同時に実行すると 14W を越えました。

性能については、Octane 2.0 ベンチマークを、Firefox 26.0 64bit 版を使って実行します。Intel 2600K デスクトップが 18813 であるのに対し、Core i3 NUC は 7843 でした。2600K は 3.4GHz, NUC は 1.7GHz で動作しています。

グラフィック性能

Cairo Performance Demos 1.0.1 を使って、2D グラフィック性能を測りました。gears は、3 つの turning gear を走らせます。chart は、4 つの線グラフ描画、fish は、多数の魚が泳ぐ水槽を描画、gradient は、画面を移動する曲線のパス、flower は、画面を移動する回転する花を描画します。比較対象として、Intel 2600K CPU と 2 画面に表示可能な NVidia GTX 570 カード (一方は 2560*1440、他方は 1080p を使用) を装着したデスクトップ マシンを用意しました。
NUC fps          Desktop Intel 2600k with NVidia 570 card
at 1080p running two screens.

gears         126                 140

chart           8                   16

fish          154                 188

gradient       43                117

openssl 1.0.0e スピード ベンチマークの結果を下に出します。NUC は、RSA 暗号化では優れた結果を出しました。興味深いことに、DES と AES を使った大量の暗号化では、ODRoid-XUが 4 つのテストで最速で、他の 2 つのテストで NUC と同等の性能でした。NUC の結果は、驚異的なものです。

rsa speed test results

rsa verify test Intel NUC

ciphers performance NUC

digests NUC

ビデオ再生については、mplayer を使って、1080p で Big Buck Bunny を再生、CPU の 20~30% を使用し、時々 60% まで使用しました。内部ポートに挿入可能な WiFi についてはテストしていません。プロジェクト全体の費用を抑えるためです。256GB mSATA, 16GB RAM と WiFi を付けることは簡単ですが、それらが不要であれば、初期投資を少なくするほうが良いと思います。有線のギガビット ポートは快適です。既に混雑している WiFi ネットワークをさらに混雑させることもありません。忘れてはならないのが、C5 電源ケーブルで、ディスプレイを付けるときはミニ HDMI ケーブルを用意します。結果として、HDMI ポートを通した pulseaudio の音出し、赤外線リモコンのトラブル以外は、NUC 上で Fedora 20 は問題なく動作しました。

ARM マシンは、アイドル状態で 2~3W、負荷時で 10W 前後を消費します。一方、NUC はアイドル状態で 6~7W、負荷時で 16W ですが、パフォーマンスも良く、Cairo ベンチマークも良好です

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