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不完全性定理―数学的体系のあゆみ (ちくま学芸文庫)、野崎明弘著、濫読日記風 2018、その14

不完全性定理―数学的体系のあゆみ (ちくま学芸文庫)を読んだ。 あることを好きとか嫌いとか誰でもあるのだけど、こと「数学」に関しては好き嫌いがはっきりしているような気がする。 高校時代の数学に良い思い出がなく気がつくと嫌いになっていたとか、進路を決めるときに大学入試を数学があるかないかで決めて、それが文系理系の分かれ道になったという人もいるかと思う。 好きと嫌いの軸以外にも数学が得意と不得意というのもある。ここで得意不得意というのは数学の試験の点数を取れるか取れないかという矮小化された評価軸だ。 高校時代の数学というのは、試験の問題を限られた時間内に素早く解くというスキルに特化されていて、大学入試はそのスキルを最大限に発揮する場になる。 数学の問題を解くというスキルにチューニングして行けば、じっくり考えることは時間がかかるのであまり推奨されなくて、過去問の出題パターンから効率よく正解を導き出すテクニックの取得が基本的な戦略になる。 数学のテストを解くというスキルは考えるスキルの訓練ではなくて暗記科目になる。 いいとか悪いとかではなくて受験勉強の弊害というのは結局そのようなところかと思う。 一方、それとは別に「数学」そのものを考えてみると、「抽象的な思考」を極限まで高めたものという感じになる。ものとしての「数」を触ることはできなくても、我々は概念としての「数」を理解しているし、それを扱うことができる。純粋な三角形というものは物理的には存在しないけど、概念としての三角形を思い浮かぶことはできる。...
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失踪日記2 アル中病棟、吾妻ひでお著、読了、濫読日記風 2018、その13

失踪日記2 アル中病棟を読んだ。 漫画家の吾妻ひでおがアル中になって専門病院に入院する実話をもとにした漫画。前作の締め切りをバックれて失踪してホームレスになるという「失踪日記」の続編という位置付けだが、本書を執筆するまで8年かかったのはアル中だからか。 アル中の特徴は自分はアル中じゃないと頑なに信じるところから始まる。アルコール依存症は精神病の一種なので専門家に見てもらったほうがいいのだけど本人に自覚がないので難しい。 精神的にアルコールに依存していると、ともかく酒なしではいられなくなって身体的にも依存して、幻覚や幻聴などをみるようになる。そうなると自分一人ではどうしようもないので強制的に入院して治療するしかない。やばいな。 自分の場合、 自称プロの酔っ払いが飲酒をやめた話 - 未来のいつか/hyoshiokの日記で記したように3年ほど前に、『田舎暮らしに殺されない法 (朝日文庫)』、丸山健二著、を読んだことをきっかけに、家で飲むことをやめて、2016年12月頃に禁酒した。...
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ゲーデル、エッシャー、バッハの薄い本、その2を #技術書典 に出品する

「ゲーデル、エッシャー、バッハ―あるいは不思議の環 20周年記念版」という20世紀の古典の読書会をゆるゆるやっていて、その読書会仲間と、同人誌を昨年の秋に作った。*1、*2 そして、4月22日、秋葉原UDX アキバ・スクエアで開催予定の技術書典に同人誌「ゲーデル、エッシャー、バッハの薄い本#2」を出展する。 「ゲーデル、エッシャー、バッハ」とは一体なんなんだ。読んだ人それぞれ勝手なことを言って結論は出ないのだけど、読書会でワイワイ議論しながら読むのが楽しい。読書会の醍醐味みたいなものである。あまつさえ、それだけでは物足りないのか、同人誌まで作ってしまった。最初に作った同人誌「ゲーデル、エッシャー、バッハの薄い本」を2017年秋に開催された、技術書典というイベントに出したところ準備した100部を1時間弱で完売した。入手できなかった人たち申し訳ございません(ぺこり) 今回、売り切れた薄い本#1と書き下ろしの薄い本#2を出展する。 薄い本#2はダグラス・R・ホフスタッターさんからのメッセージ、30年以上前の日本語版編集者へのインタビュー、10章から15章までのヒッチハイクガイド、そのほかゲーデル、エッシャー、バッハ(GEB)を題材にした漫画などなど盛り沢山だ。 結局GEBとはなんなのか。 自分の回答は「生命のない物質から生命のある存在がどのように生まれるかを述べようとする個人的な試みだ」というものだ。石ころと「自分」の差はなんなのか、それを描いている作品なのだ。 GEBとは何か、その問いに答えるためにはGEBを読む必要がある。700ページを超える大著(約1000グラム)だし、一人で読むのは大変だ。そのおともに薄い本を利用して欲しい。薄い本を読むとGEBを読みたくなる。GEBを読むと薄い本を読みたくなる。そのような補完的な関係を持つように作った。...
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銃・病原菌・鉄、ジャレド・ダイアモンド著、読了、濫読日記風 2018、その12

銃・病原菌・鉄(上)、銃・病原菌・鉄(下)1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)を読んだ。 スゴ本の中の人が選んだ、1万円で“一生モノの教養”を身につけるための5冊 - マネ会で紹介されている一冊で面白さは間違いない。 本書をひとことで表すならば「歴史は、異なる人々によって異なる経路をたどったが、それは、人々の置かれた環境の差異によるものであって、人々の生物学的な差異によるものではない」(45ページ) ヨーロッパでは文明が発達し、世界を制覇したが、それはヨーロッパ系の人々が生物学的に優れていたからではなく、たまたまその人々の置かれた環境によるものである。本書は一言でいえば、「人種による優劣という幻想」(32ページ)を打ち砕くものである。 例えば、3章で、スペイン人とインカ帝国の激突が描かれている。コロンブスがアメリカ大陸を発見して、ヨーロッパ人が新世界を植民地化した。その逆、すなわちインカ帝国の人たちがヨーロッパを植民地化することがなかったのは何故なのか?その問いに3章は答える。 ヨーロッパ人が新大陸を征服した結果、アメリカ先住民は激減した。 ヨーロッパ人とアメリカ先住民との関係におけるもっとも劇的な瞬間は、一五三二年十一月十六日にスペイン征服者ピサロとインカ皇帝アタワルパがペルー北方の高地カハマルカで出会ったときである。(122ページ)...
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Ruby25周年イベントで変わったこと変わらなかったことを考えた #ruby25th

品川で開催されたRuby 25周年のイベントに行ってきた。*1 http://25.ruby.or.jp 高橋さんのRubyの昔の話から、まつもとさんの未来の話、宮川さんとまつもとさん対談など、コンテンツも盛りだくさんだった。最後にお嬢さん二人からまつもとさんへの花束贈呈があって、家族ぐるみの暖かいイベントになった。スポンサー企業もいっぱい集まって盛況だった。 まつもとさんのお話を聞きながら、この20年前後のICT業界の変わったこと変わらなかったことをつらつらと考えた。 昨今、技術の変化が過度に強調されシンギュラリティに象徴される様々なバズワードが飛び交っている。若い人は(おじさんもそうだけど)、メディアの狂想に踊らされているのではないかと思わなくもない。確かに技術が指数関数的に変化するとしたら、今後N年の変化は、過去の変化の総和と等しいくらいに変化する。ムーアの法則(2年で半導体集積度が倍になる)風な変化だと、今後2年の集積度は、今までの集積度の総和と等しいとか、テンプレート的に現在の職業の半分は今後10年で登場する職業に置き換えられるとか真偽はともかく言えなくもない。 過去のICT技術の変化は主に量的な変化が質的な変化になったものと言える。量的な変化以外に何か質的な変化がどれだけあったのか。 コンピュータは基本的にはノイマン型だし、もっと言えば単なるチューリングマシンだ。それを操るプログラミング言語の進化は基本的にはシンタックス上の変化に過ぎない。より少ない表現量でより多くの処理をこなす。手続き型言語からオブジェクト指向型言語、あるいは関数型言語など様々な言語パラダイムがあったとしても所詮はチューリングマシンをどう駆動するかというところに帰着する。プログラミング言語を動かす環境もUnix系の処理系にほぼ収斂したし20年前と、コスト、規模などスケール要因以外は、驚くほど変わっていない。*2 一方で変化した部分に目を向けるとどうなるか。ソフトウェア開発手法に関してはアジャイル型の手法が広く知られるようになった。オープンソースも一般的になって、バザール型開発も一般的になった。銀の弾丸があったのかなかったのか、よく分からないが、プログラマの復権があって、好きなプログラミングをしていて飯を食えるという職業ハッカーが多くはないけど現れてきたのが、この20年の変化かなと思う。まつもとさんは職業ハッカーのロックスターだ。*3 インターネットが普及して不可逆的な変化を社会に与え、それを前提としたソフトウェア開発手法(オープンソースソフトウェアにおけるバザール型開発)から職業ハッカーの勃興がこの20年の大きな変化といえる。クラウドやモバイル、IoT、AI、機械学習、ブロックチェーンなどなど流行り言葉は多いし、これからもいっぱい出てくると思う。10年に一度くらいのパラダイムシフトもあると思う。*4温故知新でこれからの社会を考えてみたい。25年後は一体どんな世界になっているのだろうか。ちょっとワクワクする。*5...
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ハックルベリー・フィンの冒けん、マーク・トウェイン著、柴田元幸訳、読了、濫読日記風 2018、その11

柴田元幸が最近訳した「ハックルベリー・フィンの冒けん」を読んだ。「ハックルベリー・フィンの冒けん」は「文学入門 (岩波新書 青版)」の読書リストにも載っていたし、いつかは絶対読みたいと思っていた一冊だ。柴田元幸がいちばん訳したかったという触れ込みでもあるし、新訳も出たことだし、早速読んで見た。*1 ハックルベリー・フィンが黒人奴隷のジムとカヌーや筏を使って川下りをするのだけど、ぺてん師などと道中をともにすることになったり、様々なトラブルに巻き込まれたりしながら旅をするというお話だ。途中からトム・ソーヤも出てきて色々な事件に遭遇する。 ハックルベリー・フィンの一人称で語られて行くが、柴田の訳は、ハックルベリーだったらどのような表現をするか、どのような漢字を使うかなどを考えて、ひらがなを多用したものになっている。「冒険」という言葉も「険」は無理でも「冒」は(横棒が一本足りないくらいのことはありそうだが)書けそうな気がする(解説、539ページ)、ということで、「ハックルベリー・フィンの冒けん」と記している。 ちなみに、「冒険」の「冒」は小学校の時に習わないが、「険」は5年生の時に習うので、ハックが小学生だとすると「ぼう険」と記しそうであるが、小学校には行っていないけど、中学生になってから学校に行って冒の字は習ったので「冒けん」と記したとか記さなかったとか。(とかいう話を某所で開催された「ハックルベリー・フィンの冒けん」読書会で、柴田さんが言っていた。) 現代の視点からいうと結構ひどいエピソードが満載で、ハックの親父は酒飲み(酒乱)で、息子(ハック)に金をせびりに来るし、暴力は振るうし、最低なキャラだし、ハックも一緒に旅をする黒人奴隷のジムに対して、微妙な感情を持っていて、他人の奴隷を勝手に自由にしてしまうことはいいことなのかという「良心の呵責」を感じている。 単なる少年活劇という枠組みだけには収まらない人間ドラマがある。 筏で川を下って行くというロードムービーなのだけど、ハックの生命力、バイタリティがすごいなと感心した。自分だと3日も持たない、すぐに根を上げてしまいそうだ。野宿して食い物を調達して生き延びる。ハックは自由人だ。旅人そのものだと思った。 途中でトム・ソーヤが出て来るが、めんどくさい奴という印象だった。...
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How to avoid the debugger hang while starting PARTNER debugger.

Depending on the PC environment, "Application hang while the debugger startup", "LoadError" or "Rebase Error" may occur. To avoid this problem, add "-rebase ADDRESS" to the start option of PARTNER in the following steps. Start PARTNER-Jet2 Configuration (JetSet) Select...
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PARTNERデバッガを起動する途中でロックする現象の回避方法

使用するPCの環境によっては、『PARTNERの起動の途中でロック』したり 『LoadError』 や 『Rebase Error』 が発生する場合があります。 この現象を回避するためには、次の手順でPARTNERの起動オプションに "-rebase アドレス" を追加します。...
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GCCでカスタムセクションを指定した時に自動生成されるシンボル

glibc のテストスイートを確認していた所、string/test-string.h にて以下のようなシンボルが使われていたのですが、このシンボルの出所が全くわからなくてしばらく悩んだので、その正体をメモしておきます。 extern impl_t __start_impls[], __stop_impls[]; 続きを読む...
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ゲーデル、エッシャー、バッハ―あるいは不思議の環 20周年記念版、12章、ダグラス・R. ホフスタッター著、濫読日記風 2018、その10

ゲーデル、エッシャー、バッハ―あるいは不思議の環 20周年記念版の12章を読んだ。 読書会でゆるゆる読んでいる。ゆるゆるゲーデル、エッシャー、バッハ(GEB)を読むので略して「ゆるげぶ」 12章は「心と思考」。ついに意識について踏み込んでいく。 以下覚書のメモ(スライドシェア) 最後に「ルカスとの出会い」という節があって、ゲーデル問題にも根を上げないようなシステムであれば、それはチューリングマシンではない。というルカスの言葉が引用されている。 機械が意識をもつと、すなわちある臨界点を超えた時、それはチューリングマシンではないと彼は主張している。これって、流行りの言葉で言えば、シンギュラリティを迎えたらということになろうか。 ルカスのこの刺激的な表明は、1961年の「心、機械、そしてゲーデル」という論文にあるそうである。読みたい。 Godel, Escher,...
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