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ブログ:未来のいつか



ゲーデル、エッシャー、バッハ―あるいは不思議の環 20周年記念版、12章、ダグラス・R. ホフスタッター著、濫読日記風 2018、その10

ゲーデル、エッシャー、バッハ―あるいは不思議の環 20周年記念版の12章を読んだ。 読書会でゆるゆる読んでいる。ゆるゆるゲーデル、エッシャー、バッハ(GEB)を読むので略して「ゆるげぶ」 12章は「心と思考」。ついに意識について踏み込んでいく。 以下覚書のメモ(スライドシェア) 最後に「ルカスとの出会い」という節があって、ゲーデル問題にも根を上げないようなシステムであれば、それはチューリングマシンではない。というルカスの言葉が引用されている。 機械が意識をもつと、すなわちある臨界点を超えた時、それはチューリングマシンではないと彼は主張している。これって、流行りの言葉で言えば、シンギュラリティを迎えたらということになろうか。 ルカスのこの刺激的な表明は、1961年の「心、機械、そしてゲーデル」という論文にあるそうである。読みたい。 Godel, Escher,...
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短篇小説講義、筒井康隆著、濫読日記風 2018、その9

短篇小説講義 (岩波新書)を読んだ。 読書の幅を広げるタイプの読書本だ。紹介されている本を手にとって読みたくなる。筒井康隆が紹介しているので面白さはピカイチでどれも読みたくなる。 紹介されている作家は、ディケンズ、ホフマン、アンブロウズ・ビアス、ゴーリキー、トオマス・マン、サマセット・モーム、ローソン。どれもこれも、その作家の短篇集を読んだことがない。 筒井は本書を執筆するために、岩波文庫の短篇集を200冊以上読み、その中で本書で紹介する6篇がいちばん面白かったと言っている(158ページ) 職業作家というのは、本を読んで読んで読みまくるのが好きでないと務まらないということがよくわかるエピソードだ。 「飽き飽きするほど読むという意味でも、現代で再評価できる作品を見つけるという意味でも、ぼくが短篇小説の古典をたくさん読んだことは良いことだったのだ。」(158ページ) 「伝統を知るということはそこから抜け出して新たな可能性を探ることができるかという可能性をわれわれにあたえてくれるもの、だからこそ学ばなければならないものではないだろうか。」(同ページ) 紹介されている本をいくつか読んでみることにした。 濫読日記風...
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未来の年表 人口減少日本でこれから起きること、河合雅司著、濫読日記風 2018、その8

未来の年表 人口減少日本でこれから起きること (講談社現代新書)を読んだ。 本書は、人口の絶対数が激減したり、高齢者が激増したりすることによって生じる弊害と、それにどう対応するかを議論している。(6ページ) 2015年に1億2700万人いた日本の総人口が、40年後には9000万人を下回る。(7ページ) 喫緊の課題は、1)出生数の減少、2)高齢者の激増、3)勤労世代(20〜64歳)の激減に伴う社会の支え手の不足、4)これらが互いに絡み合って起こる人口減少。(9ページ) 本書は、今後100年の人口減少カレンダー(22〜23ページ)で、今後の日本がどのような社会になるのかを示している。例えば、2020年には女性の2人に1人が50歳以上になる。年間出生数は増えない。一人暮らし社会が本格化する。大都市部では総人口はあまり減らず、高齢者の実数だけが増えていき、地方では総人口は減少するが、高齢者の実数はさほど変わらない(126ページ)。 高齢化と少子化は別の問題だ。(124ページ) 第2部では少子高齢化問題への処方箋を提案している。 1)戦略的に縮む、2)豊かさを維持する、3)脱・東京一極集中、4)少子化対策...
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論理哲学論(岩波文庫)、ウィトゲンシュタイン著、野矢茂樹訳、を読んで考えた、濫読日記風 2018、その7

論理哲学論考 (岩波文庫)を読んだ。 読んでみたがよくわからなかった。 一行で要約すると「七 語りえぬものについては、沈黙せねばならない。(野矢茂樹訳)」となる。七行で要約すると 世界は成立していることがらの総体である pp13 成立していることがら、すなわち事実とは、諸事態の成立である pp13 事実の論理像が至高である pp22...
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自由と規律、池田潔著、濫読日記風 2018、その6

自由と規律―イギリスの学校生活 (岩波新書)を読んだ。 英国の古き良きパブリック・スクールについての紹介だ。著者は若き日にそこに学び後に慶應義塾大学で教鞭をとった日本人である。 英国における紳士的な精神とは何か、それをいかにパブリック・スクールというところで滋養するのか、そのようなことが自らの体験に照らして記されている。 著者がパブリック・スクール(日本においては中学高校に当たる)に通っていたのは、第一次大戦後で、リース校に三年、ケムブリッヂ大学に五年、合わせて八年の教育をイギリスで受けた。そして、その経験をもとに本書を発表したのが、1949年、第二次大戦後間も無くである。 自分はイギリスにおけるパブリック・スクール(中学高校)の実態がどのようなものか知らない。ハリーポッターの全寮制の学校生活くらいのイメージしかない。本書は、小泉信三の序文、ありていに言えば推薦文だ、まえがき、パブリック・スクールの本質と起源、その制度、その生活、スポーツマンシップということ、という構成になっている。*1 「その生活」で、(一)寮、(二)校長、(三)ハウスマスターと教員、(四)学課、(五)運動競技、について記している。概説的な説明は困難だとしているが、公約数的な特徴を挙げている。 寮生活のエピソードなどは実際に体験したものでなければ書けない生き生きとしたものとなっている。 イギリスの教育については、わが国ではオックスフォード、ケムブリッヂ大学を論ずる人が多いが、パブリック・スクールを語る人はきわめて稀である。そして、パブリック・スクール教育の基礎は、知識教育は従属的で、人格の涵養(かんよう)、礼儀作法の習得に教育重点が偏するものとされて、いわゆる「紳士道の修行」という言葉に要約される。(4ページ) 「紳士道の修行」などという言葉は自分には想像もつかない。どのような教育環境があれば、そのようなものが身につくのか、そのヒントが本書にある。...
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古典力、齋藤孝著、濫読日記風 2018、その5

『古典力 (岩波新書)』を読んだ。 古典力とは、名著を自分の古典として日々の生活や思考に生かす力である。(はじめに、ii) 古典を読み楽しむという力だという風に私は理解した。 第1章 古典力を身につける なぜ古典力が必要なのか。古典を読むための十カ条。十カ条は古典の読み方のコツである。 第2章 活きた古典力 渋沢栄一、孔子、ゲーテ、小林秀雄らの古典力について記している 第3章 マイ古典にしたい名著五十選 古典を読むのには、コツがある。本書はそのコツをいろいろと伝えている。そして、読むべき古典として五十選のリストがある。 リストを参考に名著を読んでみたいと思った。 書名著者コメント...
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老人と海、ヘミングウェイ著、福田恆存訳、濫読日記風 2018、その4

老人と海 (新潮文庫)を読んだ。福田恆存の訳と解説。 老人と海は中高生の頃に読んだ。詳細は忘却の彼方だが、老人が大魚を不眠不休で釣り上げるという話だったと記憶していた。だいたいあってた。 再読するきっかけは つながる読書術、日垣隆著、濫読日記風 2018、その2 - 未来のいつか/hyoshiokの日記で福田恆存の解説がいいらしいというので手に取ってみた。 「つながる読書術」から繋がったわけだ。 一度読んだ本をもう一度読むという読み方になった。いろいろな「読書本」で再読というのが勧められている。自分はあんまり再読をしなかったのだけど、若い頃に読んだ本を再読すると、再発見があって面白い。...
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読んじゃいなよ!、高橋源一郎編、濫読日記風 2018、その3

読んじゃいなよ!――明治学院大学国際学部高橋源一郎ゼミで岩波新書をよむを読んだ 高橋源一郎ゼミの学生がゼミで岩波新書を読む。著者を招いて講演と質疑応答というセッション。登場する著者と書籍は、下記の三者。 哲学の使い方 (岩波新書)、鷲田清一著 憲法とは何か (岩波新書)、長谷部恭男著 女の一生 (岩波新書)、伊藤比呂美著 鷲田清一の哲学教室、長谷部恭男の憲法教室、伊藤比呂美の人生相談教室。 学生がしっかり読み込んできて、それぞれに鋭く質問をしていく。このやりとりが面白い。高橋源一郎がファシリテーションをするのだけど、ほとんど必要ないくらい、いい質問がバシバシ出てくる。...
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つながる読書術、日垣隆著、濫読日記風 2018、その2

去年の今頃つながる読書術 (講談社現代新書)読んでいた。(Facebookの過去の出来事が教えてくれた。濫読日記風に記していなかったのでコピペする) 自分に十分な言語理解力が備わっているのか甚だ疑問で、どうにか読書力というのをつけたくて読書法的なものを何冊か斜め読みしているのだけどなかなかしっくりこない。ネット時代の読書術的なやつを探していたところひょんなところから本書を推薦していただく。 第4章に、話してつながる読書術、ということで読書会のことが紹介されている。読書会も古くからある方法論だがネット時代にはそれに適したやり方があり、幾つかのヒントが書いてある。例えば、あらかじめアンケートとして、ネタになる本についての、推薦文を二行で書いてくださいとか、ありえない二箇所と人に話したい一行を書いてもらう。ウェブ読書会で集団の叡智を得るとかなんとか。 巻末の読書リストもお勧めである。 1年後に同じ本を読んで、自分の感想の差を知る。 一回目の時には、まるっきりスルーをした、オルテガ『大衆の反逆』、マックス・ヴェーバー『職業としての政治』などの古典、「名著の注釈を見逃してはいけない」というちょっとしたコツなどに目がいった。『老人と海』の訳者の福田恆存の解説がいいらしい(115ページ)、何百回も読んだ本として『聖書』(旧約なのか新約なのか?)、ときどき再読するモンテーニュ著『随想録(エセー)』(118ページ)などをあげている。 下記に読書リストの最初の五十冊を写経した。全部で百冊あるのだけど、入力に力尽きた。古典というより、わりと新しめの本が多い。一回目の時よりも読書リストにグッと来なかったのは、古典が少なかったからのような気がする。 第5章では有料メルマガを発行することを勧めているが、プロの文筆業としてはありだと感じた。 読まずに死ねない厳選一〇〇冊の本 聖の青春 (角川文庫) http://amzn.to/2EC0Dcr 新装版 サンダカン八番娼館 (文春文庫) http://amzn.to/2Cr9Je5 からゆきさん 異国に売られた少女たち (朝日文庫) http://amzn.to/2lC9yms 老人と海 (新潮文庫) http://amzn.to/2lE8lKL ロビンソン・クルーソー (岩波少年文庫) http://amzn.to/2lD44HZ 夏の庭―The Friends (新潮文庫) http://amzn.to/2Cv0ZDA 走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫) http://amzn.to/2lDsQb4 ボロボロになった人へ (幻冬舎文庫) http://amzn.to/2CuPn3m 農協月へ行く (角川文庫) http://amzn.to/2Ctqcyh 恋 (新潮文庫) http://amzn.to/2Cv80Va ぼくは勉強ができない (新潮文庫) http://amzn.to/2Cv4dXN 文庫 遺伝子の川 (草思社文庫) http://amzn.to/2CtowVy ルーツ 1 (現代教養文庫 971) http://amzn.to/2lBNHeW 兎の眼 (角川文庫) http://amzn.to/2ExG9BL パパラギ はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集 (SB文庫) http://amzn.to/2lCyoCI まんが道 全14巻セット http://amzn.to/2DPvt0j さくら (小学館文庫) http://amzn.to/2lEaxCy 聖★高校生 コミック 全11巻完結セット (ヤングキングコミックス) http://amzn.to/2Cv3XYK 少年にわが子を殺された親たち (文春文庫) http://amzn.to/2DNF5sc 日本人ごっこ (文春文庫) http://amzn.to/2DPV2OS...
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六本木戦記、久富木隆一著、濫読日記風 2018、その1

2018年あけましておめでとうございます。 昨年(2017年)は本の感想を主に濫読日記風というタイトルでまとめていた。今年も懲りずに読書記録としてつけていきたい。2017年は「その51」まで行ったが、年も明けたので、番号はリセットして2018その1として始める。 自分のスタンスは、あくまで「書評」というようなものではなくて、自分が読んでの感想・印象をそのまま綴ったものとする。対象とする書籍などは玉石混合ごった煮だ。取り上げたからといって、必ずしも良書、読むべき本、あるいはオススメとは限らない。各自読む読まないは自分で判断していただきたい(当たり前だけど)。資料的な価値というよりも自分にとっての備忘録である。あらかじめご了承いただきたい。 年末読んで最も面白かったのは下記のブログだ。濫読日記風でブログを取り上げるのは初めてだ。 六本木戦記 | Wander Alone Like A Rhinoceros Horn 自分はエスノグラフィー(民族誌)の手法にはかねてから興味があるのだが、IT業界にこそ民族誌が必要だと考えている。自分自身がいるこの業界のことを自分はよく知っているのか、そんなことを思う。他社の事情はどうなんだろうか。業界をもっとよく知りたい。民族誌はそのような情報を提供してくれるはずだ。 このブログは著者が主にグリー株式会社での経験(2010年末から2017年4月頃まで)を綴ったものとなっている。ゲーム業界にいる著者が内側からその経験を語る手法はまさに民族誌そのものと言ってもいいのではないだろうか。 多くのいわゆる「退職エントリー」というものが単なる自分語りと前職への恨みつらみの発露になっている。そのようなものを期待しているのではなく、自分の経験からの学びを、外側の人へ伝える行為を通して、業界の置かれている状況などを理解するきっかけになることを期待する。 この「六本木戦記」は、もちろん個別の事情は記されているが、表現が単なる事象の列挙にとどまらず、その中のある種の普遍性を掬い取ろうとしている。そして、その作業は成功しているように見える。 そこで、2017年も終わりゆく今、長居した会社を辞めて環境を変え、時間を置いて自分の体験を客観視できるようになってきたこの機に、蔵出し的に書いてみるのはどうか。FacebookやTwitterはよく更新しているが、ある程度長い文章を構想し組み立てる営為にはソーシャルメディアへの衝動的投稿とは異なる類の楽しみがある。 (中略) であれば、私自身の退職イベント自体は単なるきっかけ、材料に留め、会社に入る前から出た後までの実体験や得られた知見の総括とそれに基づき考えさせられたことを中心に据えてこの文章を構成してみるのはどうか。 実体験といっても、退職エントリーで仕事を募集する人がよくやるように経てきた業務の目録を展開するだけでなく、もう少し心象に寄せていく。後から見返した評価とは別に、私がリアルタイムで感じた気分を当時の文脈上で再現して伝えられるスナップショット的エピソードを拾っていくつもりだ。つまり、文字通りエモい内容となる。 IT業界の民族誌としてMicrosoftのWindows NT開発チームを描いた『闘うプログラマー[新装版] ビル・ゲイツの野望を担った男達』が有名で多くの人が目を通したと思う。未読の人は90年代のソフトウェア製品開発現場のドキュメンタリーフィクションとして読むことを勧める。 ソフトウェア製品開発の経験がない人にとっては、読み進めるのがちょっと苦しいかもしれない。しかし、物語としてエキサイティングな構成になっている。 この「六本木戦記」は、『闘うプログラマー[新装版] ビル・ゲイツの野望を担った男達』を意識して書かれている。 彼は、1995年頃大学でインターネットに遭遇し、スタートアップに勤務したのち、2010年ごろグリーに転職した。大学は法学部なので、プログラミング言語は独学で習得した。 グリーに転職したきっかけについても詳しく記している。このような記述は転職を考えているエンジニアにとって参考にはなるだろう。 グリーからの転職活動についても詳しく書かれている。能動的にどのように動くかの事例は多くのエンジニアの参考になるだろう。転職というのは、とてもエネルギーがいる作業だ。多くの人は、そのコストを払うのが億劫で現状維持を選択する。 ゲーム業界に詳しくない者にとって、様々な業界のジャーゴンを知らないと、このブログの内容を楽しめないかというと、程度問題ではあるが、そんなことはないと思う。 例えば、Beyond3D Forumなるものについては全く土地勘も知識もないが、特にそれについて知らなくても、このブログを楽しむことはできる。自分は知らない単語が出てきたら、とりあえずスルーして前に進んだ。 個別の技術やコミュニティーについて議論するのではなく、そのコンテキストを語っているので、その知識があったら、それなりに深い理解にはなると思うが、なくても特には困らなかった。最低限の説明はされているように思う。 一方で、ゲーム業界、スマホゲーム業界、ウェブ業界、SI業界などの区分はその外にいる人たちにとっては全くもって不可解な地勢図であろう。 そして、著者が記した『ゲームアプリの数学...
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