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ソフトウェアがネットワーキングを侵食しているか? Facebook の答は「イェス」

原文は 2016 年 4 月 6 日に掲載されました。

Omar Baldonado, director of engineering at Facebook

Linux のおかげで、オープン ソースは多くの企業ソフトウェア プロジェクト向けの「デファクト」開発モデルとなりました。そしてこれが、早くもネットワーキング領域でも事実となりつつあります。

例を挙げると、ネットワーキングは Facebook で極めて重要な役割を果たしており、同社ではその大規模なネットワーキング基盤を自動化し、水平展開し、監視するために、多くのオープン ソースベース ソフトウェアを書いている、と Facebook のエンジニアリング ディレクター Omar Baldonado は先月の Open Networking Summit (ONS) の基調講演で語っています。

しかし、1 つの疑問が浮上します。すなわち、オープン ソースでどのように利益を上げるのか?  ベンチャー投資会社 Andreessen Horowitz のジェネラル パートナー Peter Levine は、ONS の基調講演でこの疑問を投げかけました。オープン ソースは Red Hat のサポート ビジネス モデルを超えて新しいビジネス モデルを生み出さなければならない、と主張しました。

これら 2 つの基調講演の見どころを以下にまとめました。また、ONS 2016 の 20 件以上の基調講演と全体会議のビデオもこちらからご覧いただけます

 

オープン ソースに新しいビジネス モデルが必要

オープン ソースは大きな技術革新でしたが、オープン ソースの未来にはビジネス革新が必要です。Levine は、サービスとしてのオープン ソースはすばらしいビジネス モデルであるとし、オープン ソースの周辺にビジネスを構築した GitHub や Databricks などの企業の例に言及しました。彼らは、Red Hat のようにオープン ソースで直接収益を上げてはいません。

Levine によると、もう 1 つのビジネス モデルは、企業がオープン ソースの上にプロプライエタリ ソフトウェアを作り上げ、サブスクリプション モデル、または伝統的なライセンス モデルとして販売する「オープン コア」です。

Levine は次に、世界最大のオープン ソース企業は皆が思っている Red Hat ではない、と指摘しました。Facebook はたくさんの開発成果をオープン ソースとしてリリースし、広告料収益のビジネス モデルを作り出しました。これまでとはまったく異なった収益メカニズムです。

彼の論点は、オープン ソースで収益を上げるには枠にとらわれない思考が必要だということです。

 

開発者。開発者。開発者。

Levine はまた、今日の世界において開発者はより強力になっているという興味深い指摘をしました。以前はハードウェア 1 台を購入し、それを開発者に渡してそのハードウェアのためのソフトウェアを書いてもらっていました。今では下位のハードウェアやインフラストラクチャーよりもアプリケーションが主役となっています。

「私がもしシステム会社やネットワーク会社に在籍していたとして、自社製品を売り込むとすると、製品がどこで採用され、どのように利用されるかを考えれば、開発者にまず売り込むでしょう」と Levine は言います。そして、ソフトウェアがどんどん重要になり、ほぼすべての企業がソフトウェア会社になります。

Levine は、(IT の世界に) 混乱が起きるたびに新しいプレイヤーが参入する機会が生じ、既存企業は何とかそこに加わる方法を見つけなければならないと言います。「この変化の一部は塀を飛び越えて反対側に行くことを困難にしている」と彼は言います。

彼は、仮想化がサーバー市場を混乱させたことを例に挙げ、それで得をしたのは Dell、HP、IBM などの既存企業ではなく、VMware のようなソフトウェア会社だったと言います。

このような変化がデータ センターで既に起きており、同様のことがネットワーキング領域でも起きようとしています。伝統的なネットワーキング会社の課題は、自分たちの基礎をも共食いするこの変化をどのように起こすかということです。

 

バック トゥー  フューチャー

投資家として Levine は、ホッケーのパックがどこにあるかは気にしておらず、これからどこに行くかということに関心があると言います。彼の話の要点をまとめると、クラウド コンピューティングは永久に現在の位置に居続けるわけではありません。それは変化し、姿を変え、業界は中央集中型から分散型、そしてまた中央集中型に戻ると彼は信じています。クラウド コンピューティング モデルはそう遠くない将来分解され、分散コンピューティングの世界に戻ると彼は言います。

これは既に始まっています。Tesla であれ VR (仮想現実) ハンドセットであれ、処理はクラウド内ではなく、ローカルで行われています。Levine は、過去に見られたピアツーピアと同じではないものの、エンドポイントでのピアツーピア オペレーションがトレンドとなると信じています。これらのピアは、ユーザーの車・飛行機・船です。これは非常に興味深く、色々と考えさせられる見解でした。

 

ハードウェアもソフトウェアも両方大事: Facebook

Levine の基調講演に続いて、ネットワーキングにとってハードウェアもソフトウェアも同じくらい重要だと話す Facebook のエンジニアリング ディレクター Omar Baldonado のプレゼンテーションが行われました。

彼は、ネットワーキングとソフトウェアが Facebook で極めて重要な役割を果たしていることについて概要を説明しました。WhatAp、Messenger、Groups、Instagram、Oculus などの外部向きの製品であれ、ビッグ データ分析、ライブ ストリーミング、機械学習などの内部プロジェクトであれ、Facebook のどのコンポーネントもすべて同じインフラストラクチャーとネットワーク上で動作しています。ネットワーキング チームはすべてに関わっています。Baldonado によると、彼らはこの大規模なネットワーキング基盤を自動化し、水平展開し、監視するためにたくさんのソフトウェアを書いたと言います。

Facebook のネットワーキング チームは毎週ソフトウェアをアップグレードしており、Baldonado はこの慣例を他のチームでも採用してほしいと思っています。このようにすることで、オペレーション チームは丸 1 年待った後で、アップグレードによってもたらされる 10,000 件もの新機能や変更のことを心配せずに済みます。

「アップグレード」への伝統的なアプローチはそれ自体が大きなイベントとみなされており、失敗のリスクも増大します。10,000 件の新機能の 1 つまたはいくつかが何か問題を起こすと、犯人を見つけ出すのは難しくなります。

Baldonado はまた、”fail-proof” (耐故障性) よりも ”fail-fast” (早めに故障しすぐに対処する) という方針を強調しました。100% 故障のないネットワークを作るのは難しい注文です。問題を素早く見つけることに集中し、ソフトウェアを通じて問題を自動的に解決すべきだと言います。もしもネットワークの色々な部分で故障が発生し得ることを前提とするなら、あなたの設計はそれらに対応しなければなりません。絶対に故障しない完璧なスイッチはありません。何かは故障するのですから、それを見つけ、できるだけ速やかに修復するシステムを構築するべきです。

彼はまた、ソフトウェアを通じてネットワーク中断を自動的に検出し、数秒でそれらの影響を軽減する NetNORAD についても話しました。Facebook は、オープン ソース型の参加を通じてこれにコードを提供しているとのことです。

ソフトウェアを通じて行っているすばらしいことは数々ありますが、ハードウェアも同様に重要だと Baldonado は言います。そこで登場するのがFacebook のオープン コンピュート プロジェクト (OCP) です。

「ソフトウェアがネットワーキングを侵食すると言われていますが、ソフトウェアには実行するものが必要です」と彼は言います。また、制御し、管理し、監視し、調整するソフトウェアが書かれるのを待っている豊かなハードウェア革新基盤があることを OCP が示しているとも言います。

将来について Baldonado は、Facebook では引き続き新しいネットワーキング エコシステムで活動し、成果を共有し、他の人々の結果からも学びたいとコメントしています。「私たちはコーディングを続けます!」

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