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Home 特集 コラム 赤井 誠の「Linuxビジネスの作り方」 「Linuxビジネスの作り方」VOL.10

赤井誠の「Linuxビジネスの作り方」

「Linuxビジネスの作り方」VOL.10

 

今回から、商品を販売推進する時に必要となる活動と内容を紹介したいと思います。

以前にも、「よく使用されるビジネス用語」は、覚えておくと、仕事上のコミュニケーションが楽になるということを紹介しました。
そのため、今回も、まずいくつかの用語を説明します。

■ マーケティングとは
知人や家族に、いままでの私の仕事(マーケティング)を説明しても、なかなか仕事の中身が理解してもらえないことがよくありました。
社団法人 日本マーケティング協会(http://www.jma2-jp.org/) による定義は、以下であり、非常に幅広い概念として紹介されています。

 『マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である。
      (略)
 「総合的活動」とは、「組織の内外に向けて統合・調整されたリサーチ・製品・価格・プロモーション・流通、および顧客・環境関係などに係わる諸活動」をいう。 マーケティング活動が、組織の一部が行う、組織活動全体のうちのごく一部の活動を指すものと間違って捉えられがちなため、対象範囲を組織活動の多くの部分であり、組織の多くの部門が関わる活動であることを定義に含んでいる。』
(マーケティングWiki 「日本におけるマーケティングの定義」 参照)

このような幅の広い概念であるマーケティングですが、ビジネスパーソンの方が実際に対応する活動は、それほど広範囲にわたることは多くありません。その中で、私たちが、特に考慮しなければいけない用語としては、「マーケティング・ミックス」あるいは「4Pモデル」があります。

注:
  一般的には、マーケティングといえば広告・宣伝に関わる活動と思われていることが多いと思います。そのような背景には、マスメディアで、「マーケティングに成功した」という内容がTVコマーシャルを中心にした宣伝内容に言及する場合を指していることが多いことや、バリューチェーンの整備などの説明・理解が難しいことがあると思います。

「マーケティング・ミックス」については、日本マーケティング協会の用語集で、以下のように説明されてます。

 ■マーケティング・ミックス
   マーケティング・ミックスとは、マーケティング戦略を実施するためのツール。1961年にアメリカのマーケティング学者のジェローム・マッカーシーが提唱しました。

  1. 製品(Product)
    企業は単によい製品を作るだけではなく、製品を顧客にどういうふうに使ってもらいたいのか、顧客のニーズを満たすためにどのような特徴を持っているのかなどを定義しておく必要がある。ここには、製品もしくはサービスの機能、品質、デザイン、パッケージ、ブランド名、アフターサービス、保証などが含まれる。
  2. 価格(Price)
    価格とは、顧客が製品と引き換えに支払う対価になるが、重要なことは、顧客が見いだしている製品の価値によるということである。一方で、高価格をつけることで製品の価値を高く見せるという側面もある。
  3. 流通(Place)
    流通の要素としては、チャネル、チャネルの動機付け、市場範囲、品揃え、店舗の立地、輸送方法などがある。基本的には、適切な流通経路、適切な時間、適切な量を提供することが目標となる。
  4. プロモーション(Promotion)
    広告、PR、セールス活動、ダイレクトマーケティングなど、販売促進に関する活動。

(マーケティングWiki 「マーケティング・ミックス」 から抜粋)

このツールは、製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、プロモーション(Promotion)の各英単語の頭文字をとり、4P モデルとも呼ばれています。

今回は、この4つのPの中でも、一般的に、イメージしやすいプロモーション(Promotion)について、もう少し見ていきましょう。

消費財のプロモーション(B2C) では、不特定多数のさまざまなニーズをもつ消費者に、どのように製品を遡及していくかがポイントとなります。書店で販売されている多くのプロモーションに関する書籍も、たいてい消費者向けに、どのように遡及していくかということが中心になっています。

しかし、今、考えているLinuxビジネスは、消費者向けのものではなく、製品やサービスを生産するために使用する材料、すなわち生産財(いまいちピンとこない用語ですが) にあたるもので、少し違ったポイントが重要になります。実際には企業規模や業界、流通方法によって、アプローチが違ってきますが、ここでは、シンプルな例を使って、説明します。

不特定多数の消費者向けに対するアプローチとの大きな違いは、次の点です。

◆ 顧客に直接コンタクト可能である (あるいはコンタクトできる体制を構築できる)

新規顧客を開拓する場合は、小さな案件を少しずつ積み上げることで、顧客からの信頼を徐々に獲得し、良好な関係をつくり、固定客化を行うことが必要になります。
そのためには、営業は、顧客の業界・顧客に対して、深い理解と知識をもつことが必要となります。特に、顧客が、どのようにして、新規のITソリューションに対して、情報を入手しているかを把握することが重要になります。
 「顧客=情報システム部門」という前提を持って、議論される場合もありますが、必ずしもそうではありません。例えば、ネットサービス系の企業やスパコン業界では、情報システム部門ではなく、ユーザー部門が実際に採用する製品やサービスを選定している場合が多くあります。そのため、顧客へのアプローチについては、自社の製品を購入する部門がどのような組織であるかということを把握しておく必要があるのです。


次回は、顧客へアプローチするいくつかのプロモーション方法について、紹介します。
お楽しみに。

 

著者プロフィール

赤井 誠(あかい まこと)
赤井 誠(あかい まこと)

MKTインターナショナル株式会社 代表取締役社長。
日本ヒューレット・パッカード株式会社に入社後、HP-UXやHPソフトウェアの開発に従事。その後、マーケティングに移動し、HP製品だけでなく、各種ISV製品販売推進を担当。サービス事業戦略部門を経て、2003年からLinuxビジネス立ち上げのリーダーとなり、日本HPをLinux No.1ベンダーに導く。ハイパフォーマンス・コンピューティング、VMWare、Microsoft Windows、HP製クラウド管理ソフトウェアのビジネス開発担当を歴任。2010年より、株式会社サイバーリンクスにて新規事業開発に従事。2011年4月 MKTインターナショナル株式会社を起業し、現職。
『マックで飛び込むインターネット』(翔泳社) の執筆以降、ライター活動も実施中。『MySQLクックブック』『JBoss (開発者ノートシリーズ) 』(オライリージャパン) など多数。
ここで述べられていることは私の個人的な意見に基づくものであり、私の所属する組織とは何ら関係はありません。

Twitter id:  mktredwell

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