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Home 特集 コラム 飯尾 淳の「デスクトップ?何それ、おいしいの?」 【デスクトップ?何それ、おいしいの?】(6) -被災地支援活動のツールとして提供

飯尾 淳の「デスクトップ?何それ、おいしいの?」」

【デスクトップ?何それ、おいしいの?】(6) -被災地支援活動のツールとして提供

2011年は、震災の影響で、社会のあり方や個々人が社会へどう関与していくかを考えさせられる一年となりました。日本OSS推進フォーラムにおいても、被災地の復興に何か寄与できないかと、小規模ながらも支援活動を実施しています。

具体的には、OO.oやCDブートできるLinuxデスクトップのパッケージを作成し、リクエストに応じて送付、サポートの必要があれば個別に質問を受け付け、支援サービスを提供するという体制を用意しています。この活動では、6月末に報道発表したことを受けてそれなりの反応があり、1ヶ月で20枚弱のCDを発送することになりました。

この復興支援プロジェクトに対して、「いきなりLinuxのCDなんて送られても現場は混乱しているから使えないよ」とのご批判もあるようですが、それはプロジェクトメンバの意図が十分に伝わっていないが故の誤解です。このプロジェクトでは、Windows版のOO.oをインストールするためのCDと、CDブートできるLinuxデスクトップを2種類、計3種類のメディアを選べるようにしています。

このようにした理由は、正しく稼働するWindows環境がある場合にはWindows版OO.oをお使いください、そしてそうでなくても、ハードウェアさえあればソフトウェアのライセンスを気にせず使えるLinuxのメリットをご理解のうえ、自由にお使いください、という我々のメッセージを届けたかったからです。

今回の震災では、shinsai.info をはじめとして復興支援活動におけるOSSの利活用が注目を集めました。復興支援プロジェクトでの議論においては、Linuxデスクトップのディストリビューションをベースとして、被災地支援パッケージを作ったらどうか? というアイデアも検討されました。

shinsai.info や Person Finder といったシステムも非常に優れた取り組みですが、ネットワークが生きていないとそれらのシステムにアクセスできません。そこで、避難所で必要と思われるソフトウェア一式をCDブートのLinuxデスクトップに詰め合わせ、それらがスタンドアロンで立ち上がるようにしておけば、ネットワークにアクセスせずとも簡単なインタフェースで誰にでもすぐに役立つツールとなるのではないか、という発想です。

Linuxデスクトップの活用という意味では若干、特殊な条件になってしまいますが、このような使い方も比較的簡単に実現し得るというLinuxの柔軟性を改めて確認してみると、新たな使い方を発見できるかもしれません。

さて、次回はいよいよ最終回です。Linuxディストリビューションについて、私からのメッセージを発信します。

著者プロフィール

飯尾 淳(いいお じゅん)
飯尾 淳(いいお じゅん)

株式会社三菱総合研究所 主席研究員。2009年から東京農工大学の客員准教授を兼務。
専門は、画像処理、ユーザインタフェース、行動情報分析、等をテーマとした研究開発だが、開発プラットフォームとして初期のころからLinuxを利用するようになり、現在に至る。開発者かつユーザの立場で、Linuxデスクトップの普及推進に取り組んでいる。『Linuxによる画像処理プログラミング』(オーム社)、『C言語によるスーパーLinuxプログラミング』(ソフトバンク クリエイティブ)等、関連著書多数。HCD-Net認定 人間中心設計専門家。博士(工学)、技術士(情報工学部門)。

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