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Home 特集 コラム 中尾 貴光の「中国OSS事情」 中国の違法コピー(海賊版)ライセンスの実態

中尾貴光の「中国OSS事情」

中国の違法コピー(海賊版)ライセンスの実態

 

皆さん、こんにちはAnhui OSSの中尾です。

前回は「中国政府がOSSを推進する3つの理由」と題して、その理由の1つである”自主的知的財産権”についてはお話しましたが、今回はもう1つの理由である”違法コピー(海賊版)ライセンス対策”について、まずは実態を中心にお届けしたいと思います。

現在、中国はソフトウェア分野においても非常に重要な市場ということでますます注目が高まっているわけですが、違法コピー(海賊版)ライセンス利用に関する問題も非常に多く取り上げられています。つい先日はマイクロソフト社のスティーブ・バルマー氏がマイクロソフトが中国で売上が伸びていかないのは違法コピー(海賊版)ライセンスが蔓延っているからだと指摘して物議を醸し出しましたし(※1)、マイクロソフトやシマンテックなどが頻繁に違法コピー(海賊版)ライセンスを販売している再販業者などを相手取った訴訟を起こしています。


中国の違法コピー(海賊版)ライセンスの実態を表す数字には代表的なものが2つあります。1つはBusiness Software Alliance(BSA)という外郭団体が提供するもので、もう1つは国家知的財産権局が調査を取りまとめている《ソフトウェア違法コピー率調査》なのですが、その両者の数字には大きな隔たりがあります。

BSAが2009年5月に発表した2008年時点の中国の違法コピー(海賊版)ライセンスの比率は80%で被害総額は6,677万ドルにも及ぶとありました。一方、国家知的財産権局がまとめている調査報告では違法コピー率は47%であり、前年の56%から減少しているとの発表が行われ、BSAの調査方法への疑問が投げかけられました。調査の方法の違いや法人/個人など対象範囲の違いもあるので一概にはどちらが正しいというのは難しいですが、根の深い問題でありソフトウェアベンダーに取っては中国市場という魅力と天秤にかけなければならないリスクであることに間違いはありません。

当然、正規版利用の訴えかけは中央政府、地方政府を中心に行われており様々な優遇政策も出てきているのと、中小企業向けにはクラウドコンピューティング環境の実証実験やSaaSをはじめとしたサービス型の情報化を推し進めており、そこでも第1回目の「中国政府がOSSを重要施策に認定、その理由とは?」でも書いたとおり、政府側のOSS推進、コスト削減というユーザー側の思惑もありOSSが注目され、 実際に重要な役割を果たしているのですが、具体的な例などは次回以降でお話しましょう。

それでは、また次回!

※1  http://opensourcechina.blog92.fc2.com/blog-entry-445.html

著者プロフィール

中尾 貴光 (なかお たかみつ)
中尾 貴光 (なかお たかみつ)

Linux/OSS業界に浸かり始めて早10年。現在は中国安徽省馬鞍山市にLinux、Android(Ophone)を中心としたOSSの教育、コンサル、開発などを行う会社を設立し、家族ともに同地滞在中。 現在は上海Androidの会 会長、OESF International Operation China、 安徽省馬鞍山市花山区高級招商顧問なども務める。

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