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カーネルハッカーズ座談会 - Kernel3.0 & Linux20周年特集 -

1991年8月25日に産声を上げたLinuxは、 昨年で 20周年を迎えました。そして、カーネルのメジャーバージョンも3.0に更新。この2つの大きな節目を迎えたLinuxについて、日本を代表するコミュニティ開発者、Kernel Hackerの皆さんの集まって頂き、お話を伺いました。
終始笑いにつつまれた座談会の様子を、4回シリーズでお届けしています。

(編集部注:このインタビューは昨年(2011年)の夏に開催されたものです。時勢等はその当時のものであることをご了承下さい)


連載第1回】  連載第2回】  連載第3回】  連載第4回


 

杉田:   さて、そろそろ終わりの時間になってきました。最後に、Linux Foundationの活動についてご意見、ご要望がありましたらお聞かせ下さい。

 


亀澤:  2012年のLinuxCon Japan(解説 17)は京都でやりましょう。


杉田:  残念ながら、2012年のLinuxCon Japanは、今年と同じ場所に決定しています。

解説 17:  LinuxCon Japan
アジア地域における最大の Linux カンファレンス。Linux Foundation主催。世界中からコミュニティ開発者が集まり、Linuxおよび周辺技術やその動向に関する、基調講演、チュートリアル、BOF、ミニサミット、発表が行われる。2009年と2011年にには創始者であるLinus氏も参加している。2012年は、6月6日~8日にパシフィコ横浜で開催予定。


亀澤:  来年以降でもよいから、京都とか関西地方での開催も考えて欲しい。目新しい場所ならば、海外からの参加者も増えるのでは? 関西の大学とのコラボも面白いかも。


杉田:  LinuxConとは別のイベントかもしれないけど、考えて行きたいですね。別のイベントといえば、2011年は、11月末~12月初旬に、2つの一日カンファレンスを開催しました。Automotive Linux SummitとEnterprise User's Meeting。このような一日カンファレンス企画も考えて行きたいですね。


亀澤:  昔はやっていましたよね?


杉田:  はい。Linux Symposiumですね。テーマを決めて、海外のメンテナやコア開発者を何人か呼んで、講演とBOFを行っていました。


野村:  僕も、その「海外のメンテナやコア開発者を何人か呼んで、講演とBOFを行うシンポジウム」は、是非やってほしいです。


西島:  GPLやLinux/OSSに抵抗がある人はまだ多いので、それらへの理解が深まるような資料を提供して欲しいです。カンファレンスで講演してもらうのも良いですね。また、特許の話題も良く耳にするので、どのような対応方法があるのか、具体的な資料もあるとうれしいです。自分でも最新状況を知っておきたい。


杉田:  なかなか難しい要望ですね。Enterprise User's Meeting 2011の講演では、ユーザー会社がLinux/OSSを採用した理由などを聞くことができると思います。また、特許そのものではありませんが、Linux Foundationでは、オープン ソース コンプライアンスのホワイトペーパーをいくつか出しています(http://www.linuxfoundation.jp/publications/compliance)。コンプライアンスに関するローカルな勉強会も時々開催しているので、参加してみてはいかがでしょうか? 


フェルナンド:  私は、Linux Foundation の活動にとても満足しています。何か要望するとしたら、「Linux Foundation は中立の議論の場で、その下で、一社で取り組むには規模が大きすぎるプロジェクトを成功させることができる」という面をもっとアピールして欲しいですね。能動的に課題を洗い出して、メンバと共有して、皆でその解決に取り掛かかる時に初めて、Linux Foundation に参加した恩恵が受けられるのであり、そのメッセージが浸透すればいいなと思います。


岩松:  組込み分野の関係者の中には、まだLinux Foundationの活動を知らない人も多いと思います。Linux Foundation の活動を知り、意義を共感し、参加した恩恵を体感できるよう、アピールや協力をお願いしたいです。


亀澤:  カーネル・ハッカーを育てる支援も欲しいですね。たとえば、今、大学のサークルでカーネルのコードを開発したり、OSの勉強をしたりしている人たちが結構います。 そういう、企業外で活動している人たちに、なんらかの手を差し伸べられないですか?


山幡:  セプキャン(解説 18)みたいな仕組みが欲しいよね。

解説 18:  セプキャン
セキュリティ&プログラミング・キャンプの略。若年層のセキュリティ意識の向上と優秀なセキュリティ人材、高度なIT人材育成の早期発掘と育成を目的に、2004年度より合宿形式で毎年開催。対象は22歳以下の学生で、参加費は無料。主催は独立行政法人情報処理精神機構/IPA、共催は経済産業省、後援は文部科学省。


亀澤:  そうだね。例えば、Hackathon(ハッカソン: 解説 19)のように、あるテーマをもとにして、集まった参加者ががりがりとコード開発をやったり、プログラミングコンテストをやったりするのもいいんじゃないですか?

解説 19:  Hackathon(ハッカソン)
「Hack」と「Marathon」を合体して作られた言葉。ハッカーたちが、ある場所に集まって、ノートPCなどで1日中ソフトウェアをハックすること。geek(ギーク: コンピュータやインターネット技術に時間を費やし、深い知識を有する者)のお祭りのようなもの。


杉田:  今日集まって頂いたハッカーの皆さんに、一問ずつ問題を出してもらって、学生にチャレンジしてもらうのも一案ですね。楽しみながら学生さんと開発のやりとりができると面白いかも。


亀澤:  いいですね。それから、方々の大学で勉強会をやっているサークルがあるでしょう? プレゼン資料とか山ほどあるわけです。そういうのをまとめて、Linux Foundation版のスライド・シェアを作るのはどうでしょう? 学生のものだけでなく、方々でLinuxやOSSの勉強会をやっているから、それらの資料やスライドを集めて、見やすいようにLinux Foundationがタグをつける。それがあると僕も活用できるので、嬉しい。スライド・シェアなどを見ていると、結構面白いものがあるので、ぜひ集めて下さいよ。


杉田:  新規のプレゼンやLinux Foundationオリジナルのプレゼンでなくてもよいのかしら? いろいろなところで発表されているLinux/OSSの資料を一元的に見られるだけでも嬉しいですか?


亀澤:  嬉しいですよ! いろいろな知識が分散しているので、まとめて見られる場所が欲しいし、タイムリーなプレゼンがあれば見たい。「Ms Sugitaの今週のイチ推しプレゼン」を載せてくださいよ。


杉田:  ということは、私にプレゼンを集めて整理して欲しいと? 


亀澤:  うん。杉田さんが選んだのを僕らが見る! 


(一同爆笑)


杉田:  スライド・シェアのページは、見る側は楽だし嬉しいと思うけどけど、作る側は大変です。


亀澤:  新規のプレゼン資料を集めるのであれば、プレゼン大会を行うのもひとつの手じゃないかな。プレゼンの制限時間は20分くらいで、場所はどこでもよいし、リアルタイムでもビデオでもよいけど、すべてネットで見られるようにして、杉田さんが優勝者を勝手に?選ぶ。そうすればスライドはたくさん集まるのでは?


杉田:  集まるかなあ?


亀澤:  それは告知次第では? 賞品も用意するとか。Tシャツでもいいんですよ。


岩松:  こういう大会は、興味のある人は絶対出してきますよ。でも、学生はどうかなぁ。


杉田:  そこにひとつ壁がある気がします。例えば、LinuxConにも、もっと学生さんに参加して欲しくて、何校かの大学では、教授にお願いして研究室の学生に声をかけたり、twitterでつぶやいたりしているのですが、なかなか参加者が増えません。みなさんも、ぜひ、母校に声をかけて下さい。協力をお願いしますね!


(一同笑い)


杉田:  linux.comサイトを立ち上げるとき、Linux/OSSの情報が欲しい場合には、ここへ来ればヒントが得られるサイトにすることを目的にしました。素材を集めることに苦労していますが、RSSを利用したり、ブログを反映したり、コラムを書いて頂いたり、インタビューをさせて頂いたりして、情報も提供してきました。でも、もっと裾野を広げたいと思っていたところなので、先ほどのスライド・シェアも検討してみます。

日本に皆さん方のようなハッカーがいることはとても心強いです。今後も、皆さんからも、こんな面白い技術があるよ、ここに面白いものが掲載されていると、面白いイベントがあるよ、などの情報を発信して欲しいと思います。Linux/OSSの世界は日々新しい動きがありますが、日本の開発者や利用者に迅速に情報を展開して、日本発の技術を生み出す中で使って頂ければと思っています。今後もご協力をお願いします。一緒に盛り上げて行きましょう!

さて、そろそろお開きの時間となりました。今後の皆さんのご活躍を祈りつつ、終了とさせて頂こうと思います。本日は、ありがとうございました。




後列(左より):  杉田 野村さん 平松さん フェルナンドさん 西島さん
前列(左より):  岩松さん 亀澤さん 山幡さん




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